今年こそ、株で利益が出るようになりたいものです。そのため、新年最初の大発会のときは、利益を出したいですよね。
大納会や大発会の株価傾向は、アノマリーと呼ばれる傾向があるようです。
アノマリーとは
マーケット(相場)の動きは合理的な説明ができない現象があり、「アノマリー(Anomaly)現象」と言われる現象があるようです。
アノマリー現象とは、効率的市場仮説では説明のつかない証券価格の変則性であり、明確な理論や根拠があるわけではないが、当たっているかもしれないとされる相場の経験則や現象です。
たとえば、「1月効果」、「5月に売り逃げろ」、「曜日効果」、「モメンタム効果」、「リターン・リバーサル」、「低PER効果」、「小型株効果」などがあるようです。
大発会、大納会とは
大発会
大発会とは、証券取引所の年始の最初の取引日に行われる催事のことで、年始の最初の取引日そのものが「大発会」と呼ばれます。原則として1月4日、1月4日が休日・祝日の場合はその翌営業日が大発会となります。
大納会
大納会とは、証券取引所の年末の最終取引日に行われる催事のことで、年末の最終取引日そのものが「大納会」と呼ばれます。 原則として12月30日で、12月30日が休日・祝日の場合はその直前の営業日が大納会となります。
年末年始は市場参加者の気持ちも明るくなっていることから、ご祝儀相場が期待されやすく、大納会・大発会は株価が上がりやすいアノマリーがあるとされます。
検証
大発会、大納会の傾向
大発会、大納会は株価が上がりやすいアノマリーがあるとのことですが、実際のところがどうなんでしょうか。
1992~2019年の大発会、大納会の日経平均株価の終値・前日比を調べてみました。(28年分)
それによると、大発会では、日経平均株価の18日が前日より値上がり、10日が値下がりしています。64%が値上がりです。
大納会では、日経平均株価の12日が前日より値上がり、16日が値下がりしています。43%が値上がりです。
大発会ではそこそこ値上がりしているようですが、大納会では値下がりの傾向があるようです。そのため、一般的に言われているような、株価が上がりやすいアノマリーは大納会では確認できていません。
大発会 | 大納会 | |||
終値 | 前日比 | 終値 | 前日比 | |
2020年 | 23.204.86 | -1.91% | ? | ? |
2019年 | 19,561.96 | -2.26% | 23,656.62 | -0.76% |
2018年 | 23,506.33 | 3.26% | 20,014.77 | -0.31% |
2017年 | 19,594.16 | 2.51% | 22,764.94 | -0.08% |
2016年 | 18,450.98 | -3.06% | 19,114.37 | -0.16% |
2015年 | 17,408.71 | -0.24% | 19,033.71 | 0.27% |
2014年 | 15,908.88 | -2.35% | 17,450.77 | -1.57% |
2013年 | 10,688.11 | 2.82% | 16,291.31 | 0.69% |
2012年 | 8,560.11 | 1.24% | 10,395.18 | 0.70% |
2011年 | 10,398.10 | 1.65% | 8,455.35 | 0.67% |
2010年 | 10,654.79 | 1.03% | 10,228.92 | -1.12% |
2009年 | 9,043.12 | 2.07% | 10,546.44 | -0.86% |
2008年 | 14,691.41 | -4.03% | 8,859.56 | 1.28% |
2007年 | 17,353.67 | 0.74% | 15,307.78 | -1.65% |
2006年 | 16,361.54 | 1.55% | 17,225.83 | 0.01% |
2005年 | 11,517.75 | 0.25% | 16,111.43 | -1.42% |
2004年 | 10,825.17 | 1.39% | 11,488.76 | 0.94% |
2003年 | 8,713.33 | 1.57% | 10,676.64 | 1.68% |
2002年 | 10,871.49 | 3.12% | 8,578.95 | -1.55% |
2001年 | 13,691.49 | -0.68% | 10,542.62 | 0.81% |
2000年 | 19,002.86 | 0.36% | 13,785.69 | -1.16% |
1999年 | 13,415.89 | -3.08% | 18,934.34 | 0.66% |
1998年 | 14,956.84 | -1.98% | 13,842.17 | -0.03% |
1997年 | 19,446.00 | 0.44% | 15,258.74 | 3.27% |
1996年 | 20,618.00 | 3.77% | 19,361.35 | -0.04% |
1995年 | 19,684.04 | -0.20% | 19,868.15 | -0.03% |
1994年 | 17,369.74 | -0.27% | 19,723.06 | -0.15% |
1993年 | 16,994.08 | 0.41% | 17,417.24 | 0.84% |
1992年 | 23,801.18 | 3.56% | 16,924.95 | -2.09% |
まとめ
毎年、大発会の株価においても、アノマリーと呼ばれるように値上がりするかはわかりません。しかし、株価上昇が続いていますし、オリンピックが開かれる年でもあります。
年末年始の間、影響を及ぼすような出来事もなければ、ご祝儀相場によって、大発会の株価の値上がりが期待できると思います。