アノマリー現象
マーケット(相場)の動きは合理的な説明ができない現象があり、「アノマリー(Anomaly)現象」と言われる現象があるようです。
アノマリー現象とは、効率的市場仮説では説明のつかない証券価格の変則性であり、明確な理論や根拠があるわけではないが、当たっているかもしれないとされる相場の経験則や現象です。
たとえば、「1月効果」、「節分天井」、「彼岸底」、「3月は円高になりやすい」、「5月に売り逃げろ」、「曜日効果」、「モメンタム効果」、「リターン・リバーサル」、「低PER効果」、「小型株効果」などがあるようです。
4月の日本株は上昇しやすい
4月は季節性のアノマリーがあります。4月のアノマリーは「4月の日本株は上昇しやすい」。
日本株は上昇する理由として、4月には決算のため一時的に決済したポジションを再度保有しようとする動きが見られるようです。
投資家は3月で下落した株価を底値と考え、4月に機会的に株を購入するとのことです。
さらに、4月は外国人投資家も日本株を買います。
所得税が確定し納税のために保有していたお金で、外国人投資家は日本株を購入するとのことです。
検証
4月のアノマリー「4月の日本株は上昇しやすい」に関して、アノマリー通りの日本株の上昇傾向があるか確認してみました。
2001~2019年の4月の日経平均株価を調べてみました。19年分です。
日経平均株価の推移
下記のグラフは、4月の初旬の日経平均株価の値を1にし、4月末までの推移をグラフにしています。
見てわかるとおり、多くの年(13年分)でアノマリー通り、4月は日経平均株価が上昇する傾向があるようです。
その結果、4月末の日経平均株価が4月初旬より上昇したのは、19年のうち13年です。68%の確率で日経平均株価は上昇してます。
東日本大震災の翌年の2012年は日経平均株価は下落しています。
しかし、東日本大震災の2011年、リーマンショックの翌年の2009年の4月の日経平均株価は上昇しています。
日経平均株価の前日比(勝敗率)
下記のグラフは、4月の日経平均株価で、前日より上昇した日と下落した日(勝敗率)をグラフにしています。
日経平均株価の前日比(勝敗率)も、多くの年(13年分)で、前日よりも上昇した日が多いことがわかります。
東日本大震災の翌年の2012年は前日より下落した日が多いですが、リーマンショックの年(2008年)や翌年(2009年)も 前日より上昇した日の方が多いことがわかります。
まとめ
4月のアノマリーは「4月の日本株は上昇しやすい」は、2001~2019年の4月の日経平均株価を確認したところ、まあまあの確率で日経平均株価は上昇しているようです。
株価に大きな影響を与えるような出来事がなければ、さらに 日経平均株価の上昇の確率は高くなるようです。
注意:投資は自己責任です。本情報やアノマリーに紛わされるのではなく、自分で投資情報を吟味し、決断をしましょう!!