1989年(昭和64年、平成元年)の日経平均株価推移です。バブル最高潮の年です。
「昭和」が終わり「平成」が始まります。日本ではバブル景気の最盛期で、株価や地価が急騰しました。12月29日の東証の大納会で、日経平均株価が史上最高値の38,957円44銭(同日終値38,915円87銭)を記録します。
また、三菱地所がニューヨークのロックフェラー・センターを買収するなど、日本企業による海外不動産の買い漁りが目立ちました。
日経平均株価
日経平均株価は、年初に30,243.66円、年末に38,915.87円(+8,672.21円、+28.67%)。安値は30,183.79円、高値は38,915.87円をつけました。
株価は「買えば上がる」年です。
大きな値動き
値幅率±2.00%以上の大きな値動きです。
3月28日に前日比+793.96円(+2.52%)上昇しました。原因は不明です。
主な出来事
社会
1月7日に昭和天皇が崩御し、皇太子明仁親王が即位、「平成」に改元されました。
横浜アリーナが開業し、東京モーターショーが幕張メッセで初開催されました。
フジテレビ『オレたちひょうきん族』が放送終了し、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』放送開始しました。漫画家の手塚治虫が亡くなりました。
女子高生コンクリート詰め殺人事件、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件、オウム真理教による坂本堤弁護士一家殺害事件、朝日新聞が海底のサンゴに自作自演で落書きをした朝日新聞珊瑚記事捏造事件などが発生しました。
「セクシャルハラスメント」が流行語になりました。
昭和天皇の崩御後1月9日、日経平均株価は30,678.39円(前日比468.85円、1.55%)をつけました。土日をはさんでいるせいか、大きな影響はなかったようです。
経済
金融機関(銀行・郵便局など)の週休2日制がスタート。4月1日に消費税法施行し、消費税率が3%になりました。
任天堂の携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」が発売し、ソニーがアメリカのコロンビア映画を買収、三菱地所がアメリカのロックフェラー・センターを買収しました。
12月29日の東証の大納会で、日経平均株価が史上最高値の38,957円44銭(同日終値38,915円87銭)を記録しました。
消費税法施行後の4月3日、日経平均株価は33,042.07円(前日比270.18円、0.82%)をつけました。初めての消費税ですが、日経平均株価には影響はなかったようです。
また、日銀が、バブル崩壊の引き金となる公定歩合の引き上げを行いました。
1989年5月31日に、公定歩合を0.75%引き上げ年3.25%、10月11日には0.5%引き上げ年3.75%へ、さらに12月25日には0.5%引き上げ年4.25%に引き上げました。
政治
リクルート事件がありました。竹下登首相、原田憲経済企画庁長官がリクルート社から政治献金を受け取っていたことが判明します。
1月24日に原田憲経済企画庁長官が責任を取り辞任、4月25日には竹下登首相が同事件の責任で辞任表明しました。
6月2日に竹下登内閣が総辞職し、宇野宗佑が自由民主党総裁選挙で選出され、
6月3日には宇野宗佑内閣発足しました。
7月23日第15回参議院議員通常選挙により、女性党首である土井たか子委員長率いる日本社会党が第一党になり、自民党歴史的大敗により宇野宗佑首相辞意表明しました。8月10日に、第1次海部内閣発足しました。
宇野宗佑内閣発足後の6月5日、日経平均株価は33,457.08円(前日比-210.34円、-0.62%)をつけました。
さらに、第15回参議院議員通常選挙後の7月24日、日経平均株価は34,093.33円(前日比193.90円、0.57%)をつけました。
第1次海部内閣発足の翌日8月11日には、日経平均株価は34,712.96円(前日比-6.84円、-0.02%)をつけました。
海外
ジョージ・H・W・ブッシュが第41代アメリカ合衆国大統領に就任し、ソ連のミハイル・ゴルバチョフ最高会議議長がマルタ島で会談し、冷戦の終結を宣言しました。(マルタ会談)。
中国の北京で天安門事件が起き、ドイツのベルリンの壁崩壊し、ルーマニアではニコラエ・チャウシェスク政権崩壊しました。
3月13日大規模な磁気嵐が発生し、カナダ・ケベック州で大停電が発生するなど地球各地で被害しました(1989年3月の磁気嵐)。