就職・転職ハラスメント

ハラスメントされても、あきらめている人ばかり・・・

就職・転職

 2019年のブラック企業大賞が発表されましたね。2年連続となる三菱電機が受賞しました。電通は第5回ブラック企業大賞2016も大賞を受賞しています。

 毎年毎年、ノミネートされても改善されないのでしょうか。

パワハラ防止法

 ブラック企業対策かどうかはわかりかねますが、過労死等に結びつきかねない職場におけるハラスメント対策として、「パワーハラスメント対策の法制化」「セクシャルハラスメント等の防止対策が強化」されました。

概要

 職場におけるパワハラ防止のために、雇用管理上必要な措置を講じることが事業主の義務となります(適切な措置を講じていない場合には是正指導の対象となります)。

 パワハラに関する紛争が生じた場合、調停など個別紛争解決援助の申出を行うことができるようになります。

施行時期

 パワハラ防止法の施行時期は、大企業については2020年4月、中小企業については2022年4月の予定です。

違反した場合の罰則

 パワハラ防止法には「罰則」がありません。しかし、事業主に対して、助言、指導または勧告をすることができ、事業主が勧告に従わない場合には、その旨の公表がされる可能性もあります。

相談の多いハラスメント

 平成28年度 厚生労働省委託事業「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」によると、従業員向けに開設している相談窓口において、従業員から相談の多い上位2テーマを聞いたところ、パワハラが32.4%と最も多く、メンタルヘルス(28.1%)、セクシュアルハラスメント(14.5%)を上回っています。

 職場におけるセクハラの防止措置について事業主に義務付けられたのは平成11年です。それにより、セクハラが一般的になり、パワハラがセクハラを上回っているのでしょうか。

パワハラを受けたと感じたら

 過去3年間にパワハラを受けたと感じたら、女性は「会社とは関係ないところに相談」するのに対して、男性は「何もしなかった」ことの比率がと最も高い結果となっています。

 「会社関係に相談する」人もいますが、80%近くが会社関係には相談せず、「会社を退職する」人も少なからずいることがわかります。揉め事起こすよりも会社を辞めたほうが手っ取り早いということでしょうか。パワハラを受けてまで、会社に残る必要はなさそうですよね。

 また、「何もしなかった」も何となく理解できそうですが、理由が調査報告書に記載がありました。

パワハラを受けても何もしない理由

 パワハラを受けても何もしなかった理由としては、「何をしても解決にならないと思ったから」が68.5%で最も高く、「職務上不利益が生じると思ったから」は24.9%、「何らかの行動をするほどのことではなかったから」は13.6%、「職場の上司や同僚との人間関係が悪くなることが懸念されたから」は13.4%、「パワーハラスメント行為がさらにエスカレートすると思ったから」は12.9%、という結果となっています。

 「何をしても解決にならない」というのは、組織として絶望的ですよね。永遠に組織に課題が残りそうです。

まとめ

 2020年よりパワハラ防止法が施行されます。

 しかし、パワハラを受けても、会社に相談しても解決できないと思う人が多いようです。三菱電機も電通も、それなりに必要な措置を講じているはずですが、そこで働いている人も会社に相談しても解決できないと思っているのでしょう。

 私自身も、パワハラを受けても会社には相談しないと思います。

 ハラスメント対策として、一番重要なのは、相談できやすい環境が大切なようです。相談したら解決できるという安心感があれば、相談してもよいかもしれませんね。

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