日経平均株価推移

1992年の日経平均株価推移 日本経済リセッション入り、株で400兆円が消失

日経平均株価推移

 1992年(平成4年)の日経平均株価推移です。バブル崩壊による不景気が深刻化しました。

 バブル崩壊による不景気が深刻化しました。日本の 国内総生産(GDP) は3兆1010億ドルから3兆1019億ドルにわずかに増加しましたが、成長率は0.3%と低迷しました。 日経平均株価 は1万5000円を割り込み、 地価 も全国的に下落し始めました。

 有効求人倍率が1.0を下回り、2005年12月に1.0に回復するまで13年2ヶ月にわたりいわゆる就職氷河期となりました。

 1990年より下落した日経平均株価は、1992年の年初に23,801.18円につけたのち、3月には2万円を割ります。その後、8月18日には14,309.41円まで下落しました。

 この8月、東証に上場されていた株式の時価総額は1989年末の611兆円から269兆円と半分以下となっていました。

 その後、大蔵省による「金融行政の当面の運営方針」の発表や政府の「総合経済対策」の決定を受けて株価は急反発し、8月末には18,000円台まで回復し、最終的に年末に16,924.95円となりました

 日本全体の土地資産額も減少し、1990-2002年で1000兆円減少しました。バブル崩壊で日本の失われた資産は、土地・株だけで約1400兆円と言われています。

日経平均株価

 日経平均株価は、年初に23,801.18円、年末に16,924.95円(-6,876.23円、-28.89%)。安値は14,309.41円、高値は23,801.18円をつけました。

大きな値動き

 バブル崩壊した1992年には、日経平均株価で、多くの乱高下・暴落が発生しました。

対前日の値幅率+2.00%以上は30回、値幅率-2.00%以上は39回発生
対前日の値幅率+3.00%以上は13回、値幅率-3.00%以上は15回発生
対前日の値幅率+4.00%以上は6回、値幅率-4.00%以上は3回発生

値幅率±3.00%以上

 対前日の値幅率±3.00%以上の大きな値動きです

 1月6日に前日比+817.41円(+3.56%)の上昇、1月8日に前日比-851.39円(-3.61%)の下落、1月10日に前日比-731.74円(-3.17%)の下落、1月13日に前日比-685.04円(-3.06%)の下落、1月22日に前日比+675.82円(+3.24%)上昇します。

 3月16日に前日比-618.90円(-3.03%)下落しました。

 4月1日に前日比-764.16円(-3.95%)の下落、4月7日に前日比-644.82円(-3.50%)の下落、4月8日に前日比-616.02円(-3.46%)の下落、4月9日に前日比-577.38円(-3.36%)の下落、4月10日に前日比+1,252.51円(+7.55%)の上昇、4月13日に前日比-614.01円(-3.44%)の下落、4月23日に前日比+562.93円(+3.34%)上昇しました。

緊急経済対策

1992年3月31日、景気対策の第1目となる緊急経済対策が決定されました。

この対策では調整過程にある我が国経済を内需を中心とするインフレなき持続的な成長経路へ円滑に移行させることを目指し、公共事業などの施行促進、民間設備投資の促進などの政策を講じることとしました。

この、緊急経済対策が決定されてから、1か月、日経平均株価が-1,955.24円(-10.11%)下落しました。

 5月6日に前日比+575.27円(+3.32%)の上昇、5月15日に前日比-730.33円(-3.88%)下落しました。

 6月22日に前日比-598.65円(-3.62%)下落しました。

 7月20日に前日比-663.59円(-4.01%)の下落、7月23日に前日比+497.99円(+3.20%)の上昇、7月24日に前日比-542.15円(-3.38%)の下落、7月30日に前日比+459.65円(+3.04%)上昇しました。

 8月18日に前日比-620.14円(-4.15%)の下落、8月20日に前日比+617.02円(+4.21%)の上昇、8月21日に前日比+949.12円(+6.22%)の上昇、8月27日に前日比+1,013.35円(+6.13%)上昇しました。

 9月3日に前日比+798.77円(+4.54%)の上昇、9月9日に前日比+593.13円(+3.24%)の上昇、9月11日に前日比-800.78円(-4.24%)下落しました。

総合経済対策

1992年8月28日には、第2号となる「総合経済対策」が経済対策閣僚会議で決定されました。この対策は総事業規模10兆7000億円に上るもので、厳しい経済状況認識に基づく本格的な景気対策でありました。公共設備等の拡大で8兆6000億円、中小企業対策で、政府関係中小企業金融機関等と通じて総額1兆2000億円の貸付枠の追加などど講じることとしました。

ブラック・ウェンズデー

また、1992年9月16日(水曜日)にはブラック・ウェンズデー(暗黒の水曜日)と呼ばれる通貨危機が発生しました。

1990年以降、東西ドイツが統合し、通貨統合に向けた動きが強まる中、ポンドは過大評価されていました。

9月16日は、割高なポンドに目をつけたジョージ・ソロス氏率いるヘッジファンド(クウォンタム・ファンド)の激しいポンド売りを行います。一方、イギリス通貨当局がはポンド相場を欧州為替相場メカニズムERMの変動幅に納めるべ公定歩合を引き上げ市場介入(ポンド買い)を行います。しかし、その攻防に完全に敗れ、イギリスの通貨であるポンドの為替レートが急落しましたその結果、翌日に英国がERMを離脱することになりました。

これら一連の出来事をブラック・ウェンズデー(暗黒の水曜日)と呼びます。

8月28日の「総合経済対策」から一か月、ブラック・ウェンズデーが発生し、日経平均株価が-571.71円(-3.18%)下落しました。

 11月18日に前日比+785.36円(+4.91%)下落しました。

主な出来事

社会

 ロック歌手の尾崎豊が肺水腫のため26歳で死去し、漫画家の長谷川町子が死去し、『クレヨンしんちゃん』放送開始し、チェッカーズが『第43回NHK紅白歌合戦』への出演を最後に解散しました。
 
 風船おじさんがアメリカ大陸を目指して旅立つも消息不明になり、岩崎恭子さんがバルセロナオリンピックで水泳女子200メートル平泳ぎ決勝で金メダルを獲得し、毛利衛さんがスペースシャトル「エンデバー」で宇宙に向かいました。

 PKO協力法が成立し、カンボジアに自衛隊派遣されました。天皇陛下が史上初の訪中し、万里の長城を訪れますした。タピオカがブームになり、暴力団対策法、育児休業法施行されました。

経済

 日清ラ王(日清食品)やミニディスク(ソニー)、G-SHOCK(カシオ計算機)、スーパーマリオカート(任天堂)が発売し、東海道新幹線で「のぞみ」が運転開始し、長崎県佐世保市にハウステンボスが開業しました。

政治

 東京佐川急便事件が発生しました。東京地検と警視庁が東京佐川急便を強制捜査し、同社前社長の渡辺広康らを逮捕しました。
 さらに金丸信が東京佐川急便から5億円を受領した問題で自由民主党副総裁を辞任し、衆議院議員辞職しました。

 7月26日、第16回参議院議員選挙投票。自民党が勝利し69議席を獲得、一方の社会党は議席を大きく減らす。
 第16回参議院議員通常選挙後の7月27日、日経平均株価は15,373.34円(前日比-124.45円、-0.80%)をつけました。

海外

 米大統領選でクリントン氏当選し、ユーゴ連邦崩壊後に内戦が激化し、中韓が国交樹立し、飢餓深刻化したことでぞマリアに国連が多国籍軍派遣されました。
 カンボジアに国連暫定行政機構(UNTAC)が発足し、国連PKO部隊が大規模展開されました。
9月16日(水曜日)にブラック・ウェンズデー(暗黒の水曜日)呼ばれる発通貨危機が発生しました。

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