アノマリー現象
マーケット(相場)の動きは合理的な説明ができない現象があり、「アノマリー(Anomaly)現象」と言われる現象があるようです。
アノマリー現象とは、効率的市場仮説では説明のつかない証券価格の変則性であり、明確な理論や根拠があるわけではないが、当たっているかもしれないとされる相場の経験則や現象です。
たとえば、「1月効果」、「節分天井」、「彼岸底」、「5月に売り逃げろ」、「曜日効果」、「モメンタム効果」、「リターン・リバーサル」、「低PER効果」、「小型株効果」などがあるようです。
3月のアノマリーは円高
3月は季節性のアノマリーがあります。 3月のアノマリーは「3月は円高になりやすい」。
円高になる理由として、外貨建ての資産を円に戻して決算計上するため、決算が集中する3月に円高に振れやすい傾向があるとのことです。
しかしながら、驚くほど大きく円高になることはないようです。
検証
3月のアノマリー「3月は円高になりやすい」に関して、アノマリー通りの円高の傾向があるか確認してみました。
円高の確率
2001~2019年の1~3月のドル・円を調べてみました。19年分です。
その結果、1月の初旬より3月末の時点で円高になったのは、19年のうち11年です。58%の確率で円高になっています。確率的には円高ですが、はっきりと傾向があるとは言えないかもしれません。
ドル・円の推移
2001~2019年の1~3月のドル・円をグラフにして確認しました。
下記のグラフは、1月の初旬のドル・円の値を1にし、3月末までの推移をグラフにしています。見てわかるとり、アノマリー通りの円高の傾向があるとは言えないようです。ドル・円は、円安にも円高にもふられていることがわかります。
まとめ
3月のアノマリーは「3月は円高になりやすい」は、2001~2019年の1~3月のドル・円を確認したところ、確率的には円高ですが、はっきりと傾向があるとは言えないようです。
注意:投資は自己責任です。本情報やアノマリーに紛わされるのではなく、自分で投資情報を吟味し、決断をしましょう!!