2003年の日経平均株価推移 イラク戦争とSARSの流行とソニーショック

日経平均株価推移
日経平均株価推移

 2003年(平成15年)の日経平均株価推移です。

 2002年も輸出の増加が起点となって生産が回復したことを契機に、『いざなみ景気』が続き、企業収益の改善や設備投資が増加しました。

 しかし、イラク戦争や中国などで重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者の増加、感染地域の拡大し、日本の主要な輸出先であったアメリカやアジア地域の経済が減速するに伴って、日本の輸出の伸びも鈍化しました。

 また、家計部門でも、個人消費が、ボーナスを中心に賃金が減少し、消費者マインドが悪化しました。2003年の勤労者世帯の消費支出は、前年比名目1.5%減、実質1.2%減と、ともに1998年以降6年連続の減少となり、減少幅も拡大しました。

イラク戦争は、2003年3月20日からアメリカ、イギリス、オーストラリア等によって、イラク武装解除問題の大量破壊兵器保持における進展義務違反を理由とする『イラクの自由作戦』の名の下に、軍事介入し戦争が始まりました。

重症急性呼吸器症候群(SARS)は、2002年11月から2003年7月にかけて、中国の広東省や香港などを中心に8,096人が感染し、37ヶ国で774人が死亡しました。

 2003年半ばにかけて、イラク情勢やSARS問題が終息に向かうとともに、不透明感が後退し、輸出も回復の兆しをみせました。企業部門における前向きの動きもはっきりとしており、景気は再び持ち直しに向けた動きをみせました。
 世帯の消費支出も四半期別にみると、消費者心理が改善し始めたことから、持ち直しの動きがみられました。

 有効求人倍率は上昇し、完全失業率が高水準ながらも13年ぶりに低下し、雇用者数は増加に転じるなど、雇用情勢は依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられました。
 有効求人倍率は上昇傾向で推移し、2003年平均では0.64倍と前年(0.54倍)より0.10ポイント上昇しました。
 新規求人倍率も、徐々に高まっており、2003年平均では1.07倍と前年(0.93倍)より0.14ポイント上昇しました。

 2003年平均の完全失業率は男女計で5.3%と13年ぶりに低下し、2004年に入っても完全失業率は低下傾向で推移しました。なお、男女別でみると、2004年1~3月期には男性は5.2%、女性は4.5%となり、男性に比べて女性が相対的に良い傾向が続き1999年頃からその格差が拡大しました。 

 4月28日(月)日経平均株価は、バブル崩壊後の当時、最安値となる7,607円まで下落しました。
4月24日(木)、ソニーが取引終了後の決算発表で連結営業利益の大幅減益の見通しを発表しました。それにより、投資家の期待が裏切られ、翌日から2営業日にわたり、ソニー株はストップ安を付けました。

 ソニーがストップ安をつけたことにより、ハイテク株や銀行株を中心に売り物が優勢となり、日経平均株価もバブル崩壊後の最安値を2日連続で更新し、4月28日には7,607.88円を付けました。
 このソニー株が大暴落し日本の株式市場が大きく動揺した出来事をソニーショックといいます。

日経平均株価

 日経平均株価は、年初の1月6日に8,713.33円、年末に10,676.64円(+2,097.69円、+24.45%)。安値は4月28日の7,607.88円、高値は10月20日の11,161.71円をつけました。

 日経平均株価はバブル崩壊後の最安値7,607.88円を付けました。(当時)

大きな値動き

 2003年の日経平均株価の乱高下・暴落の件数です。

対前日の値幅率+2%以上は19回、値幅率-2%以上は23回発生しました。
対前日の値幅率+3%以上は4回、値幅率-3%以上は6回発生しました。
対前日の値幅率+4%以上は0回、値幅率-4%以上は2回発生しました。

値幅率±3%以上

 対前日の値幅率±3%以上の大きな値動きです。

 3月31日に前日比-307.45円(-3.71%)下落しました。

 7月2日に前日比+313.75(+3.38%)上昇、7月11日に前日比-320.27円(-3.22%)下落しました。

 9月1日に前日比+326.63(+3.16%)上昇しました。

 9月22日に前日比-463.32円(-4.24%)下落しました。

 10月23日に前日比-554.46円(-5.09%)下落しました。

 11月17日に前日比-380.23円(-3.74%)下落しました。

 12月1日に前日比+302.70(+3.00%)上昇、12月8日に前日比-328.12円(-3.16%)下落、12月15日に前日比+321.11(+3.16%)上昇しました。

主な出来事

社会

 個人情報保護法が成立、地上デジタルテレビ放送が開始し、小惑星探査機「はやぶさ」打ち上げられ、東海道新幹線の品川駅が開業、最後の日本産トキ「キン」が死亡し、六本木ヒルズがグランドオープンしました。
 5月26日に最大震度6弱の三陸南地震、7月26日に 「宮城県北部地震」宮城県北部で震度6クラスの地震が3回発生し傷者700人以上、およそ5000戸の住宅が被害、9月26日には北海道釧路沖で死者1人、重軽傷者200人以上の地震が発生しました。

経済

 大和銀行とあさひ銀行が合併しりそな銀行発足、三井住友銀行とわかしお銀行が合併し三井住友銀行発足、郵政事業庁が日本郵政公社になりました。
 6月10日に政府はりそなホールディングスに対して1兆9600億円の公的資金注入しました。
 地方銀行上位行の足利銀行が、特別危機管理銀行の認定を受け経営破綻、一時国有化になりました。

政治

 4月13日に第15回統一地方選挙で石原慎太郎都知事が当選し、9月16日に自民党総裁再選により小泉再改造内閣が成立しました。
 自由党が野党第1党の民主党へ合流し、新たに「民主党」となる。
 さらに、10月10日に衆議院解散、11月19日に第43回衆議院議員総選挙で連立与党が絶対安定多数の議席を確保し、第二次小泉内閣が発足。
 辻元前議員が勤務実態のない政策秘書2人分の給与計約1800万円を国からだまし取ったとして詐欺容疑に逮捕されました。

海外

 3月19日にアメリカ・イギリス・オーストラリア・ポーランド・ペシュメルガによるイラク侵攻作戦開始、日本人外交官2人が北部のティクリット近郊で銃撃を受けて殺害された。
 5月にサウジアラビアのリヤドやモロッコのカサブランカ、8月にインドネシアのジャカルタ、11月にもリヤドやトルコのイスタンブールで爆弾テロが発生しました。

 北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言、アメリカ航空宇宙局のスペースシャトル・コロンビア号が帰還際に大気圏突入後空中分解し墜落、中国で新型肺炎SARSが大流行し、国際ヒトゲノム計画によってヒトゲノム解読の全作業を完了し、アメリカ合衆国でiTunes Music Storeが開始、マイケル・ジャクソンが性的虐待の容疑で逮捕されました。

 8月14日、米北東部や中西部、カナダの広い範囲でオハイオ州の送電線障害が発端した史上最悪の大停電が発生し5000万人に影響、ニューヨークでは全面復旧に丸一日を要するなど、都市機能はまひ状態に陥りました。

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